今年映画館で観る1本目は中国作品「薄氷の殺人（原題：白日焰火）」。サスペンス＋ヒロインが桂綸鎂（グイ・ルンメイ）嬢ということで迷わず。欧州で賞を獲った＝わかりやすい内容じゃないんだな、と心して見る。

（あらすじ）
中国北部の地方都市が舞台。
複数の石炭工場で男性のバラバラ死体が発見され、容疑者が見つかるも警察との銃撃戦により死亡。
それから5年後。先の銃撃戦で負傷し、刑事をやめた男・ジャン＝張自力（リャオ・ファン／廖凡）は工場の警備員として働くが酒浸りの日々。元同僚からバラバラ事件被害者の未亡人である女性・ウー・ジージェン＝吳志貞（ルンメイ）の周りで似たような事件が立て続けに起こっていると聞かされる。被害者は彼女に近い男性が二人。ジャンは捜査しようと自らウーに近付いていく。
※詳細は公式サイトで。

（感想など）
サスペンスといっても事件の謎解き自体はそうややこしくないんだが、いちいち説明されず観客に委ねられるところも多く。エピソードと自分の解釈（誤解も含む）がないまぜになった結果、最後はこの理解でよかったのか？？というもやもやが残る。もっともエンディング曲がポップすぎて映画館を出る前に余韻はだいぶ飛んだ気はするが。ヒロインのウーが謎の女的な扱いではあるけど、終わってみるとジャンの行動の方がよっぽどわかりにくい。そのジャン役の廖凡という男優さん、映画「幸福額度（邦題：ラブ・オン・クレジット）⇒感想」でチーリン演じるヒロイン二人のうちの一人の彼氏役でちょこっと見かけていた。あのときはまだ小ぎれいな風であったが、本作では粗野な中年刑事がっつり。撮影はハルビンで行われたとのことで、冬場のシーンではルンメイ嬢の鼻は真っ赤だし街並みも何もかも寒い画面にブルっときた。